物は減ったのに心が散らかる…「理想の自分収納」が苦しくなった理由

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散らかったリビングで悩む女性
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片付けてもすぐ散らかる家の共通点

散らかったリビングで悩む女性

6月の夜です。

窓を少し開けると、昼間の暑さがやわらぎ、どこか夏の気配を感じる風が入ってきます。

アイスコーヒーの氷がカランと鳴る音を聞きながら、私は今日も部屋を片付けていました。

床に落ちていたヘアゴムを拾い、脱ぎっぱなしのカーディガンをハンガーに掛けて、テーブルの上に積み重なった郵便物を整理する。

たった15分。

それだけで部屋はきれいになったはずなのに、なぜか数日後にはまた元通りになっているのです。

SNSを見ると、いつも整った部屋。

余白のある暮らし。

お気に入りの花が飾られたリビング。

そんな写真が流れてきます。

それなのに私の部屋は、なぜ何度片付けても散らかるのでしょうか。

最近、同じ悩みを抱える30代女性の声をたくさん見かけます。

仕事もしている。

美容も頑張っている。

婚活もしている。

休日は疲れて寝て終わる。

なのに部屋だけは、どうしても整わない。

今日はそんな話です。

実は「片付けてもすぐ散らかる家」には、ある共通点があるのです。

そしてその正体は、モノの多さではありませんでした。

散らかる原因は「収納不足」ではなかった

私は長い間、

「収納が少ないからだ」

と思っていました。

だから収納ボックスを買いました。

無印良品のケースも買いました。

おしゃれなカゴも買いました。

でも不思議なことに、収納用品を増やすほど部屋は散らかっていったのです。

今思えば当然でした。

収納が増えるということは、物を置く場所が増えるということです。

つまり物を減らさなくても済むようになるのです。

私たちは散らかった部屋を見ると、

「もっと収納が必要だ」

と思います。

でも実際には逆です。

収納が足りないのではなく、判断が後回しになっているだけなのです。

この服を残すのか。

このコスメを使うのか。

この紙袋を本当に必要としているのか。

決断を先送りにした結果が、部屋に積み上がっていきます。

片付けとは掃除ではありません。

決断です。

この事実に気づいたとき、私は少しだけ衝撃を受けました。

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本当に散らかっているのは部屋ではなく「脳の中」

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30代になって感じることがあります。

若い頃より疲れるのです。

身体ではなく、頭が。

仕事のこと。

老後のお金のこと。

親のこと。

結婚のこと。

将来のこと。

毎日たくさんの情報が流れ込んできます。

そして脳は常にフル稼働しています。

そんな状態で帰宅すると、部屋を整える気力が残っていません。

私が部屋を散らかしていた時期は、実は婚活がうまくいかなかった時期と重なっていました。

返信が来ないLINE。

会う約束が消えた相手。

先の見えない将来。

心がざわついているときほど、部屋も荒れていったのです。

逆に気持ちが安定しているときは、不思議なくらい自然に片付けたくなります。

つまり散らかった部屋は、

「だらしなさ」

ではなく、

「心の疲労サイン」

だったのです。

これを知ってから、自分を責めることが減りました。

「いつか使う」が家を散らかす最大の犯人

部屋を見渡すと、

いつか痩せたら着る服。

いつか旅行で使うバッグ。

いつか読む本。

いつか再開する趣味の道具。

そんな「いつか」が大量に存在していました。

でも冷静に考えると、そのいつかは来ていないのです。

そしてもっと残酷なことを言うと、多くの場合これからも来ません。

私たちは未来の自分に期待します。

痩せる自分。

結婚する自分。

キラキラした生活を送る自分。

でも現実は今日を生きる自分です。

未来の自分のために部屋を埋め尽くすと、今の自分が苦しくなります。

私はある日、婚活用に買ったけれど一度も着ていないワンピースを手放しました。

高かったです。

もったいなかったです。

でも不思議でした。

手放した瞬間、部屋が広くなった以上に心が軽くなったのです。

物は未来を保管する場所ではありません。

今を快適にするためにあるものです。

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ここまで読んでくださった方は、

「じゃあ物を減らせばいいんだ」

と思ったかもしれません。

実は私もそう思っていました。

断捨離しました。

服を捨てました。

本を捨てました。

コスメも減らしました。

部屋は確かにきれいになりました。

でも数か月後。

また散らかったのです。

私は愕然としました。

何が原因なのか。

どうしてなのか。

そしてある夜、気づいてしまったのです。

私が本当に捨てられなかったもの。

それは物ではありませんでした。

「理想の自分」でした。

丁寧な暮らしをする私。

毎日自炊する私。

完璧なスキンケアを続ける私。

結婚して幸せになる私。

全部、理想でした。

私はその理想を捨てたくなくて、物を残していたのです。

つまり散らかっていたのは部屋ではありませんでした。

期待でした。

執着でした。

なりたかった自分の残骸でした。

その事実に気づいた夜、少し泣きました。

でも同時に、とても楽になりました。

今日もコンビニご飯の日があります。

スキンケアをサボる日もあります。

婚活がうまくいかない日もあります。

でもそれでいいのです。

完璧じゃなくても生きていけます。

むしろ完璧を目指し続けるほうが苦しいのかもしれません。

片付けてもすぐ散らかる家の共通点。

それは収納でも性格でもありませんでした。

「今の自分を認められていないこと」

だったのです。

だからもし今日、部屋が散らかっていたとしても安心してください。

それはあなたがダメだからではありません。

たくさん頑張ってきた証拠かもしれません。

まずは床に落ちている一つを拾ってみてください。

そして自分にも少しだけ優しくしてあげてください。

部屋は人生の縮図です。

でも人生は、完璧じゃなくてもちゃんと前に進んでいきます。

今夜もどこかで、同じように散らかった部屋の中で頑張っている誰かへ。

そのままのあなたでも、十分素敵です。

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