ひとりミスドで心がほどけた日|婚活疲れの帰り道に選んだ小さなご褒美時間

当ページのリンクには広告が含まれています。
ミスドでくつろぐ女性
  • URLをコピーしました!

目次

誰かと行くミスドも楽しいですが、ひとりで行くミスドには別の良さがあります

ミスドでくつろぐ女性

七月九日。暦の上では小暑を過ぎて、外に出た瞬間、湿った空気が肌にまとわりつく頃です。朝はまだ頑張れる気がしていたのに、昼を過ぎるとメイクの下の肌も、気持ちの奥のほうも、少しずつ汗ばんでくるような日があります。

そんな日に、私はミスドへ行きたくなることがあります。

誰かと行くミスドも、もちろん楽しいです。友達と新作を半分こして、「これ思ったより軽いね」とか「いや、こっちは完全にご褒美の味」とか言い合う時間は、ちゃんと幸せです。恋人と行くミスドもいいです。相手が選んだドーナツで、なんとなくその人の性格が見える気がするからです。ポン・デ系を選ぶ人は安心感を求めていそうだし、チョコファッションを迷わず取る人は、自分の定番を持っている人なのかもしれません。

でも、ひとりで行くミスドには、別の良さがあります。

それは、誰にも説明しなくていい良さです。

「今日、どうしたの?」
「疲れてる?」
「何かあった?」

そう聞かれたら、たぶん私は笑って「何もないよ」と言います。本当は何もないわけじゃありません。小さいことがいくつも重なっているだけです。朝、鏡を見たら毛穴がいつもより目立って見えたこと。職場で何気なく言われた言葉が、帰り道まで胸に残っていたこと。婚活アプリの通知を開く気力がなかったこと。友達の結婚報告に「おめでとう」と返しながら、少しだけ自分の人生の進み具合を比べてしまったこと。

ひとつひとつは、泣くほどのことではありません。

でも、泣くほどのことではないからこそ、誰にも言えないのです。

そんな時、ミスドの小さなトレーは、私にとって一時避難所みたいになります。大げさな癒しではなく、人生を変える啓示でもなく、ただ「今日の私は、これを食べていい」と自分に許可を出すための場所です。

◆>>美しくなるためのサプリメント SNS話題沸騰中の【グラミープラス】はこちら

ひとりで選ぶドーナツには、その日の本音が出ます

誰かと一緒にいる時、私はわりと空気を読みます。

相手が甘いものを控えていそうなら、自分も「今日は軽めにしようかな」と言ってしまうし、相手が急いでいそうなら、ゆっくり迷うのをやめてしまいます。接客の仕事を長くしてきたせいかもしれません。相手の表情、声の温度、沈黙の長さを拾いすぎる癖があります。

でも、ひとりのミスドでは、誰の機嫌も取らなくていいです。

ショーケースの前で、ちゃんと迷っていいです。定番に戻ってもいいし、季節のドーナツに浮気してもいいです。甘いものを食べる理由を、健康とか美容とかストレス解消とかにきれいにまとめなくてもいいです。

今日は、オールドファッションみたいに少し固い自分でいたい日。
今日は、ポン・デ・リングみたいに、ふにゃっと力を抜きたい日。
今日は、エンゼルクリームみたいに、外側は普通に見えても中に甘いものを隠していたい日。

ドーナツを選んでいるだけなのに、私はその日、自分が何を欲しがっているのかを見ているのかもしれません。

最近は、ひとりで何かに没頭する過ごし方も注目されています。エンタメ鑑賞や読書、料理のように、自分の世界に入れる時間は、ただの暇つぶしではなく、心を整える小さな避難場所なのだと思います。

ミスドでぼんやりドーナツを選ぶ時間も、私にとっては小さな没頭です。誰かと盛り上がるための時間ではなく、自分の内側の声に耳を近づける時間です。

そして不思議なことに、ひとりで選んだドーナツは、少しだけ味が濃く感じます。

たぶん、会話でごまかしていないからです。

「おいしいね」と誰かに言う前に、自分の中でちゃんと「おいしい」と思うからです。

ひとり席で飲むカフェオレは、反省会ではなく作戦会議です

30代になると、ひとりの時間が急に重たくなる瞬間があります。

20代の頃のひとりは、自由に近かったです。夜更かししても、予定を詰め込んでも、未来はまだ広くて、何者にでもなれるような気がしていました。

でも30代のひとりは、ときどき静かすぎます。

周りの人生が目に見える形で進んでいくからです。結婚、出産、昇進、住宅ローン、家族旅行。SNSを開くと、誰かの人生にはいつも区切りがあります。指輪、母子手帳、辞令、マイホームの鍵。みんなが何かを手にしているように見える夜、自分だけが同じ場所にいるような気がしてしまうことがあります。

もちろん、本当はそんな単純な話ではありません。誰の人生にも見えない悩みがあります。それは分かっています。分かっているのに、心が勝手に比べてしまうのです。

だから私は、ひとりミスドで反省会をしないようにしています。

「また婚活うまくいかなかった」
「年収300万円でこの先どうするんだろう」
「肌も体型も、昔みたいに勢いで戻らなくなった」
「作家になりたいなんて、今さら遅いのかな」

こういう言葉が頭の中に出てきたら、私はカフェオレを一口飲みます。そして、心の中で少しだけ言い換えます。

「また婚活うまくいかなかった」ではなく、「合わない人をひとり見送れた」。

「この先どうするんだろう」ではなく、「まだ決めきれていないだけ」。

「昔みたいに戻らない」ではなく、「今の自分に合うケアを探す時期に入った」。

「今さら遅い」ではなく、「今だから書けることがある」。

この言い換えは、ポジティブごっこではありません。

現実はちゃんとあります。家賃も、生活費も、将来の不安も、肌の乾燥も、婚活のしんどさも、全部あります。きれいな言葉で包んだからといって、急になくなるわけではありません。

でも、言葉の向きを少し変えるだけで、私は自分を責める側から、自分と一緒に考える側に戻れる気がするのです。

ひとり席のテーブルは、小さいです。ノートを広げたらカップとお皿でいっぱいになります。でも、その小ささがちょうどいいのです。人生全部を広げようとすると苦しくなるけれど、今日の気持ちひとつなら置けます。

今日、何が悲しかったのか。
本当は何を言いたかったのか。
誰に認められたかったのか。
明日、自分に何をひとつしてあげたいのか。

ミスドの店内でそんなことを考えているなんて、隣の人はきっと知りません。知ってほしいわけでもありません。ただ、ドーナツを食べながら、自分の人生から逃げずに、でも殴り合わずに、そっと向き合っているだけです。

◆>>女性のリズムを整える葉酸サプリ【ベルタプレリズム】

最後に待っていたのは、恋の始まりではなく、自分への告白でした

この話には、少しだけ続きがあります。

ある日の夕方、私はまたひとりでミスドにいました。外は夕立のあとで、アスファルトの匂いがむわっと立ち上がっていました。七月の雨は、涼しくしてくれるというより、むしろ心の湿度まで上げてくる感じがします。

その日は、婚活で少し落ち込んでいました。

メッセージのやりとりは悪くなかったのに、会った瞬間から相手の目が私を値踏みしているように見えてしまいました。たぶん相手に悪気はなかったと思います。でも、私の中の何かが小さく折れました。帰り道、私は誰かに話すほどでもない傷を抱えて、ミスドに入りました。

選んだのは、いつものドーナツでした。

席について、スマホを開くと、婚活アプリの通知が来ていました。別の人からの「こんばんは」。たった五文字なのに、私は急に疲れてしまいました。返事をする前から、また自己紹介をして、仕事の話をして、休日の過ごし方を聞いて、好きな食べ物を答えて、どこに住んでいるかをぼかして、会う日を調整して、また笑顔を作る未来が見えたからです。

その時、私はなぜか泣きそうになりました。

失恋したわけでも、ひどいことを言われたわけでもありません。ただ、「私、こんなに自分を説明し続けて、誰に選ばれたいんだろう」と思ってしまったのです。

その瞬間、向かいの席に座っていた小学生くらいの女の子が、お母さんに言いました。

「これ、最後のひとくち残しておく。好きなものは最後に食べたいから」

その言葉が、なぜか胸に刺さりました。

私は、好きなものを最後に残すタイプではありません。むしろ、誰かに取られないように先に食べるタイプでもありません。いつも、好きなものを選ぶ前に、誰かにどう見えるかを考えてしまうタイプです。

かわいく見えるか。
重く見えないか。
面倒な女だと思われないか。
年収300万円で夢を追うなんて甘いと思われないか。
30代で作家志望なんて痛いと思われないか。

私はずっと、自分の人生のメニューを、他人の目で選んでいたのかもしれません。

その日に起きたびっくりする展開は、素敵な男性に声をかけられたことではありません。運命の出会いがあったことでもありません。店員さんがドーナツをおまけしてくれたことでもありません。

私は、その場で婚活アプリを閉じました。

退会したわけではありません。恋を諦めたわけでもありません。ただ、その日の私は、誰かに選ばれるための私を一度やめました。

そしてスマホのメモに、こう書きました。

「私は、ひとりでミスドに行ける女でよかった」

書いた瞬間、自分でも笑ってしまいました。なんて地味な告白なんだろうと思いました。でも、その言葉は、どんな甘い褒め言葉よりも、その日の私を救いました。

ひとりでミスドに行けるということは、寂しい女という意味ではありません。

自分の機嫌を少しだけ自分で取り戻せるということです。
誰かに誘われなくても、自分を外に連れ出せるということです。
何者にもなれていない日でも、今日の自分に小さな丸をつけられるということです。

人生は、思っていたより派手に変わりません。ある日突然、理想の恋人が現れて、仕事も夢も肌も全部うまくいく、なんてことはなかなかありません。現実はもっと地味です。汗で前髪が崩れるし、返信に迷うし、将来が怖いし、たまに自分のことが嫌になります。

でも、その地味な現実の中で、ひとりでドーナツを選ぶ時間くらいは、自分の味方でいたいです。

誰かと行くミスドは、思い出になります。

ひとりで行くミスドは、回復になります。

そしてたぶん、30代の私たちに本当に必要なのは、誰かに見せるための充実ではなく、誰にも見せない場所でちゃんと息をすることです。

今日もお疲れさまでした。

もし明日、少しだけ心がざらついたら、無理に強くならなくていいです。大きな決断もしなくていいです。美容液を丁寧に塗るでも、冷たいお茶を飲むでも、ミスドでドーナツをひとつ選ぶでもいいです。

自分を立て直す方法は、思っているより小さくていいのだと思います。

誰かに見つけてもらう前に、まずは自分が自分を見つけてあげる。

それが、ひとりミスドのいちばん甘くて、いちばん苦い、でも確かな良さなのだと思います。

◆>>更年期のストレス・疲労・睡眠に!GABA機能性サプリ【ベルタエクリズム】

ミスドでくつろぐ女性

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次