男性限定と書かれた募集ページで、なぜか心がざわついた夜のこと|ポケットリサーチのモニター広告を見て思った本音

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男性限定のドアの前で、立ち止まった夜【ポケットリサーチのモニター】

リラックスする女性

今夜の帰り道、駅の改札を抜けたところで、空気がいきなり冷たくなった気がしました。コートの前をぎゅっと閉めても、指先だけはどこまでも正直で、スマホを持つ手が少しだけかじかむ。コンビニのガラスに映った自分の顔が、仕事終わりの“無音の疲れ”をそのまま貼り付けたみたいで、笑うでもなく、怒るでもなく、ただぼんやりしていました。

帰宅して、靴を脱いで、部屋の電気をつけて、エアコンの風が部屋を温めるまでの数分がいちばん長い。何かを頑張った日ほど、何も頑張れない夜が来るのが不思議で、私はいつもその矛盾に負けます。お湯を沸かして、マグカップに白湯を注いで、ソファの端に座って、意味もなくスマホを開く。SNSを流す指の動きは、眠気というより、思考を薄めたい気持ちに近いのかもしれません。

そんなふうに“今日を溶かす”みたいに画面を眺めていたら、ふいに目に入ったのが「ポケットリサーチ モニター会員募集」という文字でした。各種サービス申込やサプリのモニターでお仕事ができる、という説明。わりと“ちょっとしたお小遣い”の文脈で見かける、あの類いの募集のひとつ。だけど、その次の一行を読んだ瞬間、私は白湯を飲むのを忘れました。

——男性限定だけど。

え、男性限定? ここ、入口の札が「男性のみ」になってるんだ、と思ったとたん、体のどこかが小さく固くなりました。怒りというほど激しくはなくて、悲しみとも違う。もっと情けない感情で、たぶん、羨ましさに近い。いや、羨ましさって言うと、なんだか自分が小さい人間みたいで嫌だけど、でも、正直、その瞬間の私は小さかった。

「いいな」と思ったんです。ほんの一瞬、反射みたいに。

ここに入れない、って思ったときの心の音

スマホを見る女性

“男性限定”という言葉に反応した自分が、まず恥ずかしかった。いまどき、性別で区切る募集があること自体は珍しくないのかもしれないし、調査の都合とか、ターゲットの設定とか、理由はたぶんちゃんとある。頭ではそう理解できるのに、感情は置いていかれる。入口に張り紙があって「すみません、こちらは対象外です」と丁寧に言われたみたいな、あの感じ。

それで私は、その募集ページを閉じるでもなく、開いたままにしました。そこが自分でもよくわからなくて、嫌でした。閉じたら終わる話なのに、閉じられない。なんなら、条件や内容を読み込んでしまって、「サプリのモニター」「各種サービス申込」「お仕事」という言葉を、必要以上に丁寧に目でなぞっている。対象外のくせに。

この行動が、今日の“いちばん小さな出来事”だったと思います。誰にも言わないけど、私はたまにこういうことをします。手に入らないものほど、触れない距離にあるものほど、指先だけで確かめたくなる。自分でも、ほんとに面倒くさい。

そして、誰にも言わなかった本音が、ちゃんとありました。

「私、何かを増やしたいんだな」

お金、というより、選択肢。余裕。逃げ道。あるいは、明日への保険みたいなもの。仕事は嫌いじゃないのに、ずっと同じ場所に立っている感じがして、たまに足元が不安になります。将来のことを考えると、人生が一本のレールみたいに見えてきて、途中で分岐がないと息ができなくなる。だから私は、モニターとか副業とか、そういう“別のドア”に目が行く。たぶん、それだけ。

なのに、そのドアが「男性限定」だったとき、私はただ“外側”に置かれた気がして、急に自分の輪郭が薄くなりました。

わかる人にはわかると思うんだけど、こういうときって、傷ついたふりをしたいわけじゃなくて、ただ、心が一瞬だけつまずくんですよね。

「対象外」って言葉の、静かな刺さり方

“対象外”って、言葉としてはすごく静かです。怒鳴られるわけでも、否定されるわけでもない。ただ、条件が合わないだけ。でも、静かな言葉ほど、夜の部屋ではよく響く。白湯の湯気が少しずつ消えていくみたいに、気持ちの逃げ道がゆっくり塞がっていく。

私は昔から、「自分は結構ちゃんとしてる」と思いたいタイプで、だから、こういう小さな引っかかりを感じるときほど、理屈で上書きしようとします。「調査だから仕方ない」「ターゲット設定だから当然」「別に私が否定されたわけじゃない」。そう言い聞かせて、正しく納得して、何事もなかった顔をする。

でも正直、今日は納得しきれませんでした。なぜかというと、たぶん、最近の私がちょっと疲れているから。疲れていると、理屈の壁が薄くなる。いつもなら気にしない一言が、胸の奥にすべって入ってくる。そして、そのまま居座る。

「男性限定だけど・・」という言い方も、妙に優しくて、だから余計に刺さりました。謝ってくれているみたいで、でも、結局入れないことに変わりはない。優しさって、時々、断り文句として完璧すぎて、逃げ場がなくなる。

そのとき私は、スマホを置いて、テーブルの上にあったレシートを一枚ずつ整えました。意味のない行動。だけど、意味のない行動が、心の中の騒がしさを少しだけ静かにしてくれる夜があります。

“羨ましい”を認めたくない私が、認めたこと

羨ましい、って感情は、たぶん私の中でずっと“みっともない棚”に入っています。羨ましいと思った瞬間に、自分の不足を認めることになる気がして、それが怖い。だから普段は、「私は私」とか言ってすり抜けるんだけど、今日はすり抜けられませんでした。

私が羨ましかったのは、男性が得をする、みたいな話じゃなくて、「選べる場所がある」ことでした。自分の生活の外側に、ちょっとした仕事の入口が用意されていること。そこに申し込んで、モニター会員になって、サプリのモニターやサービス申込の案件を受けて、報酬を得る——そういう“もう一本の線”が、生活の横に引ける感じ。

私は最近、生活が少しだけ一本線すぎた。朝起きて、仕事して、帰って、寝て、また起きて。何かを変えるほどのエネルギーはないのに、変わらないことにだけは飽きている。だから、こういう募集に目が止まる。なのに、そこが男性限定だと知った瞬間、私は自分の“変われなさ”まで突きつけられた気がしたんだと思います。

それで、やっと認めました。

私は、ちょっと羨ましかった。

認めたら、少しだけ楽になりました。悔しさが、怒りに化ける前に、ちゃんと“羨ましさ”として置けたから。自分の感情に名前を付けるって、地味だけど、たまに救いになります。

それでも画面を閉じなかった理由と、小さな違和感

それでも私は、そのページをすぐに閉じませんでした。たぶん、閉じることが“負け”みたいに感じたから。対象外なのにページを読んでしまう自分は、本当に小さい。でも、小さい自分を隠すために、私はいつも大きいフリをする。その癖が、今日も出ただけ。

ただ、そのまま読み進めているうちに、別の違和感が出てきました。「男性限定」という条件に私の感情が引っ張られすぎて、肝心の“自分が何を求めているか”が置き去りになっている、という違和感。

モニター会員募集という形って、魅力的に見えるときもあるけれど、同時に、ちゃんと自分の生活に合うかどうかも考えないといけない。サービス申込の案件も、サプリのモニターも、きっと向き不向きがあるし、時間や手間もかかる。私は今、増やしたいのは“やること”なのか、それとも“安心”なのか。そこが曖昧なまま、入口だけを欲しがっていないか。

この問いが出てきたとき、私はようやくスマホを伏せました。画面が暗くなって、部屋の照明がガラスにうっすら映る。暗い画面って、ちょっとだけ鏡に似ている。そこに映った自分は、悔しそうでも、怒ってもなくて、ただ、少し困った顔をしていました。

今日の小さな気づきは、たぶんここです。

私は「何かを始めたい」のではなくて、「今の生活にもう少し余白がほしい」だけかもしれない。

余白って、時間でもお金でもなくて、“自分の選択肢がゼロじゃない”と思える感覚。どこかに逃げ道がある、という感覚。そういうのがあるだけで、明日が少しだけ軽くなる。

ポケットリサーチのモニター会員募集が男性限定だと知って、私は一瞬つまずいたけど、そのつまずきが、逆に自分の欲しいものを照らしてしまった。なんだか悔しいけど、そういう夜もある。

それにしても、こういうときの気持ちって、説明しづらいのに、意外とみんな心当たりがある気がします。条件に合わないだけなのに、なぜか自分が小さくなったように感じる瞬間。あれ、なんなんでしょうね。

最後にひとつだけ、問いかけて終わりにします。

あなたも最近、入口の札ひとつで、心が少しだけ揺れたこと、ありませんか。

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