テカるのにカサつくこの違和感、梅雨の肌バランスを崩さない軽め保湿とやさしい洗顔の話

朝、洗面所の電気をつけた瞬間、鏡の中の自分がちょっとだけくもって見えて、あ、今日もこういう感じか、って思いました。
窓はちゃんと明るいのに、空気だけが重たくて、髪の根元もなんとなくふわっと広がる前に負けていて、頬を触るとしっとりじゃなくて、あの、少しだけ指が止まるようなベタつきで、でも口まわりは変に乾いている、あれです。
梅雨って、肌に対してだけ妙に意地悪だなって、毎年この時期になると思います。
潤ってるような顔をして、全然そうでもない。
ツヤとも違うし、元気そうにも見えないし、ただ少し疲れて見えるだけの日が増えると、ファンデをのせる手つきまで雑になってきて、もう今日は前髪でごまかそうかなとか、いや前髪も湿気で終わるんだった、とか、朝からひとりで小さい会議をしています。
しかもこういう日に限って、駅のガラスとかコンビニの冷蔵ケースに映った自分を見て、うわ、思ってたより顔ぺたっとしてる、って地味にへこむんですよね。
誰にも言わないけど、肌の機嫌ひとつで、その日の自分の機嫌まで少し引っぱられることがある。
そういうの、たぶん私だけじゃないんだろうなと思いながら、洗面台の前で化粧水のボトルを持ったまま、今日は足すのか、減らすのか、毎回ちょっと迷います。
梅雨のスキンケアって、乾燥の季節みたいにわかりやすくないから厄介で、皮脂が気になるならとにかく落としたくなるし、ベタつくなら保湿なんていらない気もするんだけど、実際には強く洗いすぎると肌を刺激して、かえって皮脂が増えたように感じたり、ニキビが悪化しやすくなることがあるみたいで、やさしい洗顔料を使うことや、洗いすぎないこと、ゴシゴシこすらないことは皮膚科系の案内でも繰り返し出てきます。
それを読んだとき、ああ、私が昔やってたやつ、だいたい全部それかも、って苦笑いしました。
テカるのが嫌で朝もしっかり、帰宅後もしっかり、気になった日はシートでも拭いて、さっぱり系って書いてあるものを選んで、アルコールの強い化粧水をつけた瞬間だけ「効いてる感じ」に安心していた時期があって、でも夕方になると、鼻だけ元気で、頬はなんかしぼんでる、みたいな顔になっていたんですよね。
あれ、清潔にしてるはずなのに、なんであんなに疲れて見えたんだろう。
梅雨って、肌の水分と油分のバランスが乱れやすいんだろうなと感じます。
外に出れば蒸すのに、室内は冷房で急に乾くし、通勤だけでじんわり汗をかくし、前髪やマスクのあたりはむれやすいし、それなのに口元や目元だけ妙にしぼむ日がある。
だから最近は、さっぱり一択にしないで、洗ったあとに軽めの保湿をちゃんと置くようにしています。
ニキビやベタつきが気になる肌でも、洗顔後の水分を閉じ込めるために保湿は意味があって、油分の多い重たいものより、ノンコメドジェニックやオイルフリー、水性ベースの表記があるもののほうが使いやすいと案内されています。 (アメリカ皮膚科学会)
この“軽くちゃんと入れる”が、言うほど簡単じゃないんですけどね。
少ないと不安だし、多いと前髪が終わる。
しかもSNSを見ると、梅雨はこれ一本でOK、みたいな投稿が流れてきて、そのたびに、みんなそんなに迷わないの、ってちょっと焦る。
私は未だに、乳液をやめた日のほうがベタつくこともあれば、ちゃんと塗った日のほうが崩れにくいこともあって、結局その日の肌と相談、みたいなところに戻ってきます。
すごく地味です。
でもたぶん、肌ってそのくらい地味なほうが機嫌を損ねにくいのかもしれません。
あと、梅雨になると地味に見直すのが日焼け止めで、空が白い日はなんとなく気が抜けるのに、曇りの日でも紫外線は届くから、屋外に出る日は広範囲スペクトラムのSPF30以上を使って、汗をかいたり外に長くいるなら塗り直しが必要とされています。
これも、知ってはいるんです。
知っているのに、雨だから今日はいいかな、って一回思う。
その“今日はいいかな”が積もっていく感じ、ちょっと生活全般に似ていて嫌になります。
部屋は散らかってないけど整ってもいないし、冷蔵庫には中途半端な野菜が残ってるし、返信しようと思ってたLINEは夜になってから気まずくなるし、肌だけ完璧にしようとするほうが無理があるのに、朝の私はやたら肌にだけ厳しい。
そういう日に限って、毛穴落ちとか、小鼻のヨレとか、ほんの少しの崩れが気になって、誰もそんなところ見てないのに、私だけが見つけてしまう。
あるあるすぎて、ちょっと笑えます。
ベタつきに負けない肌って、皮脂を一滴も出さない肌のことじゃなくて、たぶん、蒸し暑さの中でも必要以上にいじらなくて済む肌なのかな、と最近は思っています。
朝、やさしく洗って。
水っぽいものだけで終わらせず、でも盛りすぎず。
メイクや日焼け止めは“落ちにくいこと”より“あとでちゃんと落としやすいこと”を少し気にして。
髪の油分が額につきやすい人は、そのへんも地味に影響するらしいので、前髪やヘアオイルの距離感も案外ばかにできないそうです。
なんだか、恋愛と少し似ていますね。
頑張りすぎた日は空回りしやすいし、放っておきすぎても荒れるし、ちょうどいいところを探してる時間がいちばん長い。
しかも、その“ちょうどいい”が昨日と今日で違ったりする。
そう考えると、梅雨の肌に毎日正解を出そうとするほうが、少し乱暴なのかもしれません。
今日はベタつく。
でも、乾いてもいる。
その矛盾を、無理にひとつに決めなくてもいいのかな、と洗面所で思う日があります。
皮脂が気になる日も、保湿が邪魔に感じる日も、帰宅してメイクを落とした顔を見てちょっと安心する日もある。
梅雨のスキンケアって、何を足すかより、何をやりすぎないかを見つける季節なのかもしれないし、まだ私はその途中です。
朝の鏡に映る顔が、今日はちょっとだけまし、くらいで終われる日は、たぶんそれで十分なのかもしれません。
明日の湿気は、また明日の顔で受け取るしかないですね。






